The Effect of Color | 美しい色の調和と心理

自然界は色彩(光)で溢れています。たくさんの色彩の中でどの色が一番美しいと決め
ることができるでしょうか。色彩とはマテリアル(Material)であり、美とは、やはり
究極では主観的な存在なのでしょうか。地球に花が咲き始めた初期は、地味な風媒花
でした。月日が花に鮮やかな色と数々の品種をもたらしました。生存し、種を残すと
いうだけのシンプルな生を考えるのであるならば、食用でない花は、生きるために、
特別必要はありません。しかし、美しく咲く花の魅力と私たちは共生しています。
生き生きとした花と葉の緑に、生命の活力を感じています。色彩が波長にすぎないと
するならば、生命もまた、そんな存在なのかもしれません。
奇跡のような調和がこの美しく残酷な世界を創ったのです。
The Effect of Color(美しい色の調和と心理)を考えることは、色彩(光)の無い世界を
同時に意識することでもあるのです。
色は単色だけで表現されることはそれほどありません。いくつかの色を組み合わせて
使うことの方が多いでしょう。異なる色と一緒になることで、単色とは別の効果が
生まれることがよくあります。また、言葉を使わずに(言葉にできない)、自分の気持ち
や考えを伝える手段としても用いられます。
そのような Visual Effects of Color/色彩の視覚効果 を考慮して配色をイメージすること
は、より心を動かすデザイン(Design)を制作する上でとても有用でしょう。
色彩(光)の中で、私たちは誕生しました。太陽からの光と熱が生命の源です。五感で
光(色彩)を感じることは、私たちの心理にとって極めてプラスの効果を持つでしょう。
また一方で、ある色を感じることによってアンニュイ(Ennui)な気分になってしまう
こともあると思います。きっと心も揺れるのでしょう。
Psychological Effects of Color/色彩の心理効果 として、代表的な暖色(赤系)・寒色(青系)
といった知識、テーマや目的に応じて上手に使うことができる色彩センス(Sense)、
その効果をいっそう高める技術(Skill,Technology)、
印刷・Web・映像などの、そうした表現の現場では、特に必要とされています。
色には、イメージ、感情、印象などを想起させる働きがあります。それは、その地域の
風土や文化、伝統と結び付いたものだったり、その人個人のプライペートな体験に関連
していたり、”青い地球” といったような普遍的な共通の価値観だったりします。
Image Effects of Color/色彩のイメージ効果 の役割は、インターネットの広がりによる
グローバリゼーション(Globalization)という時流と、活用する側のパーソナルとしての
覚醒も相まって、色彩を扱う上でとても重要視されるのではないでしょうか。
現代は、有機ELディスプレイを採用したテレビやスマートフォンの綺麗な映像色彩が、
一つの話題であったり、お店に並ぶ商品の価値を高める大切な要素であったりします。
アクセントカラー(Accent Color)といった感じで、ネールアート(Nail Art)が流行ったり、
カラフルな夏の花火を毎年楽しみにしています。
ファッション雑誌などもネットで読む時代です。
スタンダール(Stendhal)の小説、“赤と黒(Le Rouge et le Noir)” とは、
The Effect of Color/色彩の効果 が、少し変わったようです。
色彩の組み合わせ方とその効果についての理論やルールは、昔から、提唱されてきて
います。近代では、カラー・配色・デザインというカテゴリーで、そうした内容の
書籍が出版されています。機会がありましたら、一度、ご参考ください。
